玉藻御前とは平安時代後期に鳥羽上皇のちょう愛を受けたとされる、伝説上の美女だと言われている。しかし、その正体は三千年以上前に中国で生まれた妖怪「九尾の狐」の化身だった。その正体を見破られた狐は大田原の地まで逃れてくるが、蝉に身をかえ桜の木の陰に隠れていたところを、池(鏡が池)に映った真の姿を見つけられ、討たれてしまった。九尾の狐が討たれた地には、玉藻稲荷神社があり、そこに祀られてている。
それから数百年の時が流れ、玉藻御前は那須の守り神となり、九尾の狐の悪が形となった「殺生石」を、邪悪なものの手から守り続けている。
そして那須野ヶ原を守るために現れたヒーロー達を、時には厳しく鍛え、時には優しく見守り続けている。
『この那須の地に、生きて守りて数百年、
良き人、悪しき人、その一生の、なんとはかなき浮世かな
わらわの名は、九尾の狐玉藻御前。那須の守り神ぞ!』